第19話「全地球凍結事件(6〜8億年前)」
太陽に近すぎた金星 遠すぎた火星 そして偶然にも絶妙な位置にあった地球マグマオーシャンに覆われた灼熱の初期地球は徐々に冷え
安定した温度が保たれるようになり 生命が育まれる惑星となった
温暖期と寒冷期とが1〜2億年くらいで繰り返していた
そして時には極端な温暖化や寒冷化で生命は存続の危機をむかえる
最大級の寒冷化が起きたのは6〜8億年前だ
全地球凍結事件
氷河期...それは全地球の平均温度が4〜5度下がっただけで起こる
北ヨーロッパにいれば震え上がったろうが
熱帯地方にいればほとんど気がつかなかっただろう
そんな平凡な氷河期ではなかった
6〜8億年前の地球は 赤道までもが氷に覆われ
まさに氷の惑星になってしまったというのだ
彼らは何を食べる中国の北極グマを見つけるか?
全地球凍結事件 いわば超氷河時代だ
これをスノーボールアース(雪玉地球)仮説という
こうした突然訪れる超氷河時代は
数千万年から数億年にわたって続く
少なくとも一回以上 多ければ四回あったという
この仮説をめぐる論争
この仮説が脚光を浴びたのは1990年代後半以来激しい論争が繰り広げられた
地球史を書き換える程の仮説
現在では科学者の間では主流となる説だ
地質学者は丹念に調査を重ね
6〜8億年前の世界中の地層に氷河の痕跡が残されていること
そして 当時の赤道付近にも氷河が存在したことを突き止めた
スパイダーはあなたの夢に何を意味しています
巨大な岩が 静かな海底に食い込むように埋まっている
これは氷河が運んできた岩が 海底に落下したものである
比較的新しい時代の氷河期には普通に起こっている
ドロップストーンという現象だ
その他にも様々な全地球凍結事件の証拠を見つけていった
地球表面に氷が広がると 氷は太陽の光を反射してしまう
すると 寒冷化は加速し さらに氷は広がる
理論的には全地球が氷に覆われると
凍て付いた氷床を溶かす事は永久に不可能になるという
スノーボールアースからの脱出
では どのようにして全地球を覆った氷を解かすことができたのだろうか? その答えは二酸化炭素=温暖化ガスである
今 人類が盛んに放出している温暖化ガス
人類以外で 温暖化ガスを排出する原因はただ一つしかない
火山である
スノーボールを解かしたのは当時活発だった火山活動だったのだ
どのような哺乳類は、ヒト以外のコンピュータを使用することができます
火山が放出する二酸化炭素は通常海に吸収される
しかし 海が凍り付いてしまうと 二酸化炭素の逃げ場はなく
大気中にゆっくりと蓄積される これが大きな温室効果を発揮する
大気中の二酸化炭素濃度が現在の350倍に達したときに
氷を溶かして全球凍結状態を脱出できたと考えられている
その時 生命は?
10億年前の生物界は単細胞生物が主体で多細胞生物は小型の藻類や菌類がようやく出現し始めた段階だった
スノーボールアースは生命に大打撃を与え その多くは絶滅したかもしれない
進化の準備段階にあった多細胞生物も そこで出鼻をくじかれた格好だ
しかし凍結しなかった深海底ではわずかながら生命活動が維持されていた
低温に適応した生物や深海温泉の生物がひっそりと生き延びたのだろう
地球史上最も過酷な環境だったスノーボールアース時代が終わると
氷を溶かした二酸化炭素によってこんどは温暖化に転じる
地表の平均気温は40度以上になったのではないかと考えられている
これが生物の大進化を引き起こしたのかも知れない
スノーボールアースが終了した6億年前
待ちかまえていたかのように はじめての大型動物が出現する(第20話)
地球規模の環境危機と絶滅の危機を乗り越えた生物が
次の時代を謳歌する
しかし 次なる危機には対応できなければ
別の生物が台頭して その次の時代を制覇する
このようにし� �進化というサバイバルゲームが繰り広げられていく
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